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健康診断と生活習慣病

 
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「30代の時から、健康診断でコレステロール値が高いと言われました。親、兄弟も高いです。」

 

今回の患者さんは、Rさん。

42歳男性のサラリーマンです。

健康診断でコレステロールの値が高いと言われ、初診外来を受診されました。

Rさん
健康診断でコレステロールが高いと指摘されて、そろそろコレステロールの薬を飲んだ方が良いのかなと思って来ました
ponkan
(LDL値 189mg/dl かなり高いな。。。)
ponkan
Rさん、コレステロール高いって言われだしたのいつごろからですか?
Rさん
えぇっと、結構前でしょうか。確か、去年とか、その前も外来を受診するように言われて、ドクターにかかりました。
ponkan
そうなんですね。去年とか一昨年はなんて言われました?
Rさん
とりあえず、まだ若いので運動と食事療法で値がどうなるか試してみましょうと言われました。

 

ponkan
その後は?値はどうなりました??

 

Rさん
。。。その後は、、仕事が忙しくて、それから外来に行ってないですね。

 

ponkan
なるほど。。。。

ponkan
(家族性かな。。?)
ponkan
初めて指摘されたのは何歳くらいか覚えていますか?

Rさん
確か、、30代の後半だったかもしれません。。 若いのに結構高いと言われたような気がします。
ponkan
その時も、お薬は、始まらなかった??

Kさん
そうですね、症状も全くなくて、、あまり気になりませんでした。

健康診断の目的と医療費

定期健康診断で値が引っかかって受診するように言われ、外来に来られる方がいらっしゃいます。

健康診断の目的は、

  • からだの異常を早期発見すること
  • 生活習慣を見直して、病気の発症を予防すること

です。

家計を少しでも潤すため、保険を見直したり、節税目的に個人年金を開始したり、

という方はたくさんいらっしゃると思います。

ですが、病気になることを予防することが結果的に医療費を大きく減らすことになると考えて、

実行されている方は、現時点でどのくらいいらっしゃるでしょうか。

厚生労働省は医療費の削減には、生活習慣病を予防することが鍵であるとし、

目標を掲げて施策を進めています。

国家予算は家計とは規模が異なりますが、家計においても生活習慣の予防は医療費の削減につながります。

例えば、高血圧性疾患については、患者数は1000万人、年間医療費は2兆円と言われています。

簡単に計算すると、平均して、年間一人当たり20万円の医療費が高血圧性疾患にかかっています。

3割負担として、年間6.6万円!

将来高血圧になることを予防すると、年間に6.6万円の節約になると考えることもできます。

さらに、高血圧は、全ての臓器への通り道である、血管を蝕む病気でもあります。

サイレントキラーとも言われ、放置すると、心筋梗塞脳梗塞といった致命的な病気につながるとても怖い病気です。

高血圧だけでなく、メタボリックシンドロームと言われるような、肥満糖尿病脂質異常症喫煙といった因子は、いずれもあらゆる血管にダメージを与え動脈硬化を進行させます。

心筋梗塞脳梗塞といった致死的な血管の病気の多くは、動脈硬化が原因となります。

健康診断により異常を早期に発見し、生活習慣を見直すことは、家計の節約だけでなく

心筋梗塞脳梗塞の発症を予防することにより、本人および家族の幸せにつながるでしょう。

 

健康診断と一次予防、二次予防

病気にならないために一番大事なこと、それは予防です。

特に一次予防、二次予防について強調したいと思います。

一次予防とは、健康的な生活習慣づくりを行い、生活習慣病を予防することです。

二次予防とは、早期発見・早期治療です。

健康診断などによって病気を早期発見し、早期治療につなげることを言います。

健康診断で異常や病気を指摘され、外来に来られるのは二次予防です。

そこから、生活習慣を見直すことは一次予防につながっていきます。

生活習慣病は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症、慢性腎臓病そして、肥満・メタボリックシンドロームと言われる病気をまとめた総称です。

生活習慣が原因で発症する疾患のことを指し、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどが原因となり病気を引き起こすと言われています。

好ましくない習慣や環境が積み重ねが、発症のリスクとなります。

これらの病気は非常に怖いです。なぜなら、

  •  まったく症状がなく進行する
  •  症状が出たときは、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞といった致死的な病気という形で表れる

からです。

健康診断で異常を指摘されたら、必ず病院を受診するようにしましょう。

そして症状がなくても、医師に必要ないと言われるまで定期的な受診が必要です。

脂質異常症と内服治療

では、具体的に健康診断で「コレステロールの値が異常」と指摘された場合、具体的にはどのような過程で治療が行われていくのでしょうか。

また、Rさんは、本人がおっしゃるように内服治療が必要でしょうか。

実は、コレステロールの値が高いだけでは、安易に内服治療を行ってはいけません。

しかしながら、放置すると健常成人より5-10倍も心筋梗塞のリスクが高い怖い病気にかかっているのを見逃す可能性があることも事実です。

その病気とは、何でしょうか?

その前に、

脂質異常症の治療には、まず以下の3点を考慮する必要があります。

  1.  値の異常の原因が、生活習慣によるか、遺伝によるかを判断する
  2.  その人が起こしうる心筋梗塞のリスクを評価し、コレステロールの目標値を定める 
  3.  まず生活習慣の是正、食事・運動療法を行う

コレステロールの治療に関しては、日本のガイドラインでもアメリカのガイドラインでも、

画一した目標値はありません。

上記の3点が考慮された上で、患者の状況に合わせたそれぞれの目標値が設定され、

内服治療が必要かどうか判断を下していきます。

脂質異常を指摘された患者さんがどのような治療が必要か。

次回は、脂質異常症に対する治療法について調べて述べたいと思います

30代、40代で脂質異常・高コレステロール血症を指摘された人、要注意です!!!!

 

まとめ

  • 健康診断の目的は、からだの異常を早期発見すること(二次予防)

  生活習慣を見直して、病気の発症を予防すること(一次予防)

  • 健康診断で異常を指摘されたら確実に継続して受診すること
  • 脂質異常症の内服治療の必要性は人により異なる

次回のテーマ

脂質異常症に対して薬物療法は必要か

 

 

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